番外編①~忘却のレーテ 紹介編~ [忘却のレーテ]
唐突な小説紹介のコーナー
私は去年から小説を読むようになったのですが、きっかけは覚えていません。
もともとタイムトラベルものの作品が好きだったので小説もSFをメインに読んでいました。
そんな中出会ったのが『リライト』でした。
最初から法条遥さんという小説家を知っていて読んだのではなく、リライトを知ってから法条遥さんという小説家を知りました。
この小説家に出会えて良かったと思っています。
個人的には最も好きな小説家です。
ということで不定期で法条遥さんの小説を紹介していきたいと思います。
Reシリーズの他にも面白い小説があります。
紹介記事ではネタバレをしないようにします。
また、その紹介した小説の魅力について語る記事はネタバレ前提で進めようかなと思っています。
スポンサーリンク
今回おすすめする小説は
忘却のレーテ
です。
2015年5月時点での最新作であり、文庫化されたばかりでもあります。
そしてこの小説は法条遥さんの小説を読むための入り口的な役割であると個人的には思っています。
どういうことかといいますと
・単発作品
・初めて読む人にとっては何が起こっているのかわからなく、不気味
・その割にトリックは単純
・トリックがわかりやすく説明されている
こういうことです。
まず単発ということでReシリーズのように続く作品ではないので、読みきれるということ。
次に初見では1つの章が終わるきっかけがいまいちよくわからず、その割に物語は淡々と進んでいくので不気味な雰囲気が漂い、読者の心を離しません。
物語の最後になぜそのような話の進め方をしていたのかという説明があるのですが、個人的には他の法条遥さんの作品よりも説明がわかりやすい印象を受けました。
そもそもトリック自体が難しいものではないのですが、逆にたったそれだけのことでここまでわからないものなのかと私は初見の読了時に驚きました。
(私は推理小説を読んでも推理しないし、どんでん返し系の作品も綺麗に騙される人間なので物語の途中でトリックに気付いたことは一度もありません)
さてこの小説のあらすじですが、とりあえず出版社からのあらすじを載せておきます。
両親を事故で亡くした女子大生・笹川唯は高額の報酬と引き換えに記憶消去薬「レーテ」の新薬実験に参加する。完全に閉鎖された施設で、天才科学者の監視のもと過ごす7日間。毎日記憶をリセットされる唯と5人の被験者たちだが、ある日目覚めると流血死体を発見してーー。どうしてこの手は血塗れなの……まさか私が、殺したの? 驚愕のエンディングに戦慄必至の記憶喪失ミステリ。
この小説ですが、メインとなる物はやはり記憶を消す薬レーテでしょう。
この薬によって昨日起きたことのすべてを忘れさせます。
例えば昨日の晩御飯がカレーで、レーテを使ってそのことを忘れてしまうと今日の晩御飯にカレーを出しても気付かないわけです。
そして1週間、毎日レーテを服用すると毎日の晩御飯がカレーでも気付かないという恐ろしいことが起こるのです。
晩御飯程度なら些細なことでも殺人事件が起きてしまったらどうでしょう?
昨日のことを覚えていないのに朝起きたら隣に死体が、なんてことが起きてしまったら?
閉鎖空間で過ごす7日間の中で主人公を含む6人は毎日レーテを服用し、その効果を検査する実験に参加します。
そんな中起きてしまった殺人事件。
昨日のことを思い出せない状況の中で誰を信用し、誰を疑えばいいのか?
犯人を捜す物語が今、始まる―。
と格好つけて言いたい所なのですが、物語のプロローグに当たる場面で主人公はその実験を行う製薬会社オリンポスから不合格を食らって門前払いされます。
しかし第1章では何事もなかったようにオリンポスの実験に参加しています。
なぜ合格したのかという説明もありません。
そして目次を見ると不思議なことに気付きます。
なんとプロローグに当たる場面はエピローグと記載されているのです。
「出版社のミス?」とお思いになるかもしれませんが、ミスではありません。
本当にエピローグから始まってプロローグで終わっているのです。
なぜエピローグから始まっているのか、始まりのエピローグで門前払いされた主人公はなぜ実験に参加しているのか。
ぜひとも本書を読んでいただけたらなと思います。
つい1ヶ月前に文庫化されたばかりなのでお手に取りやすいかと思います。
相変わらず表紙が素敵です。
ネタバレありの記事もそのうち書こうと思っています。
その前にリアクト入るかな?
2015年5月20日更新
ネタバレありの解説編はこちらからです。
スポンサーリンク
私は去年から小説を読むようになったのですが、きっかけは覚えていません。
もともとタイムトラベルものの作品が好きだったので小説もSFをメインに読んでいました。
そんな中出会ったのが『リライト』でした。
最初から法条遥さんという小説家を知っていて読んだのではなく、リライトを知ってから法条遥さんという小説家を知りました。
この小説家に出会えて良かったと思っています。
個人的には最も好きな小説家です。
ということで不定期で法条遥さんの小説を紹介していきたいと思います。
Reシリーズの他にも面白い小説があります。
紹介記事ではネタバレをしないようにします。
また、その紹介した小説の魅力について語る記事はネタバレ前提で進めようかなと思っています。
スポンサーリンク
今回おすすめする小説は
忘却のレーテ
です。
2015年5月時点での最新作であり、文庫化されたばかりでもあります。
そしてこの小説は法条遥さんの小説を読むための入り口的な役割であると個人的には思っています。
どういうことかといいますと
・単発作品
・初めて読む人にとっては何が起こっているのかわからなく、不気味
・その割にトリックは単純
・トリックがわかりやすく説明されている
こういうことです。
まず単発ということでReシリーズのように続く作品ではないので、読みきれるということ。
次に初見では1つの章が終わるきっかけがいまいちよくわからず、その割に物語は淡々と進んでいくので不気味な雰囲気が漂い、読者の心を離しません。
物語の最後になぜそのような話の進め方をしていたのかという説明があるのですが、個人的には他の法条遥さんの作品よりも説明がわかりやすい印象を受けました。
そもそもトリック自体が難しいものではないのですが、逆にたったそれだけのことでここまでわからないものなのかと私は初見の読了時に驚きました。
(私は推理小説を読んでも推理しないし、どんでん返し系の作品も綺麗に騙される人間なので物語の途中でトリックに気付いたことは一度もありません)
さてこの小説のあらすじですが、とりあえず出版社からのあらすじを載せておきます。
両親を事故で亡くした女子大生・笹川唯は高額の報酬と引き換えに記憶消去薬「レーテ」の新薬実験に参加する。完全に閉鎖された施設で、天才科学者の監視のもと過ごす7日間。毎日記憶をリセットされる唯と5人の被験者たちだが、ある日目覚めると流血死体を発見してーー。どうしてこの手は血塗れなの……まさか私が、殺したの? 驚愕のエンディングに戦慄必至の記憶喪失ミステリ。
この小説ですが、メインとなる物はやはり記憶を消す薬レーテでしょう。
この薬によって昨日起きたことのすべてを忘れさせます。
例えば昨日の晩御飯がカレーで、レーテを使ってそのことを忘れてしまうと今日の晩御飯にカレーを出しても気付かないわけです。
そして1週間、毎日レーテを服用すると毎日の晩御飯がカレーでも気付かないという恐ろしいことが起こるのです。
晩御飯程度なら些細なことでも殺人事件が起きてしまったらどうでしょう?
昨日のことを覚えていないのに朝起きたら隣に死体が、なんてことが起きてしまったら?
閉鎖空間で過ごす7日間の中で主人公を含む6人は毎日レーテを服用し、その効果を検査する実験に参加します。
そんな中起きてしまった殺人事件。
昨日のことを思い出せない状況の中で誰を信用し、誰を疑えばいいのか?
犯人を捜す物語が今、始まる―。
と格好つけて言いたい所なのですが、物語のプロローグに当たる場面で主人公はその実験を行う製薬会社オリンポスから不合格を食らって門前払いされます。
しかし第1章では何事もなかったようにオリンポスの実験に参加しています。
なぜ合格したのかという説明もありません。
そして目次を見ると不思議なことに気付きます。
なんとプロローグに当たる場面はエピローグと記載されているのです。
「出版社のミス?」とお思いになるかもしれませんが、ミスではありません。
本当にエピローグから始まってプロローグで終わっているのです。
なぜエピローグから始まっているのか、始まりのエピローグで門前払いされた主人公はなぜ実験に参加しているのか。
ぜひとも本書を読んでいただけたらなと思います。
つい1ヶ月前に文庫化されたばかりなのでお手に取りやすいかと思います。
相変わらず表紙が素敵です。
2015年5月20日更新
ネタバレありの解説編はこちらからです。
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 637 円
スポンサーリンク